先に答えを
動画圧縮ツールを開き、クリップを入れ、指定された上限の8、16、25、50、100MBを選ぶか、数値を入力します。入力欄の下には、動画の長さから使えるフレームサイズとビットレートが表示されます。実行すると端末でエンコードし、容量を測り、再度開いて長さが変わっていないことを確認します。何もアップロードされません。
以下では、容量と引き換えに何を失うかを説明します。ZIPの圧縮とは違い、動画の「圧縮」は何も失わずに行えるものではありません。
容量の大半はどこに使われるか
動画ファイルの大半は映像です。スマートフォンの1080pの動画は1分で60~150MBほどで、そのうち音声は約1MBです。残りは毎秒30枚の画像を、前の画像からの変化として記録したものです。動画の容量は、おおよそ映像に使える毎秒のビット数、つまりビットレートに再生時間を掛けた値になります。
そのため、容量の上限からビットレートを決められます。上限から、そのままコピーする音声と、コンテナー用の少しの容量を引き、残りを再生時間で割ります。2分の動画を25MBに収めるなら、映像に使えるのは毎秒約1.6メガビットです。それが全体の予算で、ほかの設定もそこから決まります。
画質が崩れる前にフレームを小さくする理由
ビットレートは、描くピクセル数と合わせて考える必要があります。毎秒1.6メガビットで1080pの約200万ピクセルを毎秒30回描くと、1ピクセルに使える情報がほとんどありません。輪郭がぼけ、平らな部分はブロックになり、動きも崩れます。同じビットレートでも720pなら十分見られ、480pなら良好な画像になります。
ツールは1080p、720p、480p、360pとフレームサイズを下げ、各フレームに十分なビット数が確保できるサイズを選びます。処理前に決めて表示します。どの画面でも、大きくぼけた画像より小さく鮮明な画像のほうが見やすく、動画を受け付けるサービスも同様の処理をしています。元より大きいサイズにはしません。
自分で変更もできます。画面録画の文字を読めるように1080pを保ち、ぼけを受け入れる場合もあれば、スマートフォンでしか見ない動画を480pにして、動きの表現に情報を使う場合もあります。
失うものと、できるだけ残す方法
動画の圧縮は再エンコードです。映像をデコードし、必要なら小さく描画し、新しいビットレートで書き直します。元のファイルよりカメラから1世代遠くなります。音声には手を加えず、サンプルをそのまま新しいファイルへコピーします。映像の劣化は指定容量で決まります。半分なら損失は小さくても、900MBを25MBにすれば大半のビットを失い、見た目にも表れます。
- 必要な上限を指定し、余計に小さくしません。上限が25MBなら25MBを選びます。8MBにすると、必要もなく映像の情報をさらに3分の2ほど捨てます。
- 先に切る。再生時間も容量を決めます。不要な10秒を削れば、その分のビットを残りの時間に使えます。動画トリミングツールは再エンコードせずに切れるので、先に行ってください。
- 不要なら音声を外す。ステレオ音声は1分で約1MBです。短い動画で上限が厳しいと、その1MBが鮮明さの違いになります。
- 元のファイルを残す。圧縮で失った情報は戻せません。コピーを圧縮して送り、カメラからの元のファイルを保管します。
アップロードするほうが不思議な理由
オンライン圧縮サービスでは、アップロードできないほど大きかったファイルを、まずアップロードします。900MBを送り、25MBを受け取り、多くの家庭の回線では送信だけでエンコードより長くかかります。さらに、何をどれだけ保管し、誰が見られるかという問題もあります。子どもや居間の動画なら、軽い問題ではありません。
その送信は必要ありません。近年のブラウザーにはスマートフォンと同じ動画コーデックがあり、このツールはそれを使います。ファイルをディスクから部分ごとに読み、デコードして小さく描き、端末で再エンコードします。完成したファイルは保存までメモリーに置かれます。ページのポリシーにある通信先にはこのサイトのサーバーがなく、ネットワークを切っても動きます。説明を信じるだけでなく確認したいなら、接続を切って圧縮してみてください。
この考え方全般は、ファイルをアップロードしても安全かでも説明しています。
ファイルを渡す前に確認すること
エンコーダーは指定のビットレートに近付けますが、ぴったりにはなりません。そのため、少し低い値で作り、完成後に容量を測ります。上限を超えた場合は、超過分からビットレートを計算し直してもう一度エンコードし、そのことをページに表示します。さらに、端末で完成したファイルを開き、元と同じ長さであることを確認します。最後の1秒や音声が欠けても容量は小さくなってしまうので、結果を読み直すことが必要です。ダウンロードの下で結果を再生し、送る前に確認できます。
書き出す形式と読み込める形式
出力はH.264の映像を入れたMP4です。スマートフォン、ブラウザー、チャットアプリ、メールで広く再生でき、送るためのファイルに適しています。同じ画質なら小さくなるWebM、HEVC、AV1は、相手が開けない場合があるので書き出しません。入力はスマートフォン、カメラ、画面録画で使われるMP4とMOVで、中のコーデックをブラウザーがデコードできれば読めます。iPhoneのHEVC動画も多くの端末で開けます。WebM、MKV、AVIはまだ読めず、その形式を選ぶとページに説明が出ます。